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生物多様性保全

生物多様性保全

基本方針

王子グループは広大な森林を所有・管理し、「環境・社会との共生」の経営理念の下、環境および地域社会に配慮した持続可能な森林経営を実践しています。また、私たちの事業活動および地域社会は、水、気候調節、林産物などの生態系サービスに依存する一方で、私たちの林業活動は生態系、自然景観、生物多様性に影響を与えています。
このため、私たちは所有・管理している森林を環境的、社会的、経済的に持続可能な方法で管理する責任があることを認識しています。王子グループは、「持続可能な森林管理方針」に基づき、様々なステークホルダーと協働し、生物多様性保全活動や森林再生プログラムを実施しています

王子グループは、「環境ビジョン2050」および「環境行動目標2030」において生物多様性保全を図ることを目標に掲げ、生態系に配慮した森林経営や希少動植物の保護・育成の推進、生態 系維持を目的とした生分解性・バイオマス素材の研究開発推進の方針を策定し、実行しています。

森林認証スキームへの参加

王子グループでは、持続可能な森林経営を図るために、FSC®やPEFCの森林認証の取得に取り組んでいます。例えば、FSC®森林管理の原則6においては「環境価値とその価値への影響」が掲げられ、森林管理区域内外の影響評価やモニタリング、悪影響が想定された場合はその回避や低減、回復等を行うことと併せて、生物多様性の維持、保全、回復等も定められています。
現在、ブラジル、ニュージーランド、ベトナム、インドネシアなどでFSC®認証を、国内ではSGEC認証を取得しており、2022年度末の森林認証取得率は海外植林地で94%、国内社有林で100%になります。
森林認証には⽣物多様性に関わる監査項⽬があり、王子グループのすべての森林認証取得事業地では森林再⽣、絶滅危惧種の保護・育成、⽣態系調査(⽔質調査、⼟壌調査等)の生物多様性を保全する計画(BAP)を策定し、進捗管理を⾏います。その結果は、定期的に森林認証の第三者機関に提出し、監査を受けています。

ブラジル・CENIBRA社の取り組み

生物多様性のリスク評価

当社グループでは、グループCEOを委員長とするサステナビリティ推進委員会(委員長:グループCEO、委員:全カンパニープレジデント他)を年2回開催し、生物多様性を含む環境リスクとその対策などについて、サステナビリティ推進委員会で審議し、取締役会が監視・監督します。なお、自社工場建設等の大規模な土地開発やM&Aなどで新たな土地を取得した際には、自社の事業により発生しうる大気・水域・土壌等への環境影響の評価を実施しています。本環境影響評価において、生物多様性へのインパクトについても確認をしています。

主な生物多様性保全・森林再生プログラム

地域 事業会社 プログラム
日本 北海道・猿払(さるふつ)社有林 王子木材緑化 猿払イトウの保全・保護活動
日本 高知・小屋ヶ内(こやがうち)社有林 王子木材緑化 ヤイロチョウ保護活動
ブラジル ミナスジェライス州 CENIBRA 天然保護区における絶滅危惧種ムトゥンの繁殖活動
ニュージーランド ホークス・ベイ地方 Pan Pac キウイの保護活動
ブラジル ミナスジェライス州 CENIBRA 環境保全林の再生・維持の取り組み
ニュージーランド ホークス・ベイ地方 Pan Pac 自然林の保護・回復の取り組み
ニュージーランド ホークス・ベイ地方 Pan Pac 河岸植生回復による水質・生物多様性改善の取り組み