Stakeholder Engagement

ステークホルダーエンゲージメント

ステークホルダーエンゲージメント

王子グループでは、すべてのステークホルダー(株主・投資家、顧客、サプライヤー、従業員、マスコミ、地域社会、業界団体やNGOなど)との対話と協働を通じて、信頼関係を構築し、企業価値向上に向けて取り組んでまいります。

ステークホルダーエンゲージメントの取り組み

こちらの表は横にスクロールしてご覧いただけます。
ステークホルダー 王子グループの役割 主なコミュニケーションの方法と頻度 主な対話窓口
株主・投資家
  • 適時・適切な情報開示
  • 企業価値の最大化
  • 株主総会(1回/年)
  • 決算説明会(2回/年)
  • 決算スモールミーティング(2回/年)
  • 中期経営計画説明会(1回/3年)
  • 研究開発IR説明会(1回/年)
  • 個別取材対応(随時)
  • 個人投資家向けIR説明会(1~2回/年)
  • 海外IR(2回/年)
  • 国内外工場見学(1~2回/年)
  • コーポレート・ガバナンス報告書発行(2回/年)
  • 統合報告書発行(1回/年)
  • コーポレートサイトの投資家情報ページでの情報開示(随時)
  • コーポレートサイトからのお問い合わせ対応(随時)
  • 王子ホールディングス総務部
  • 王子マネジメントオフィス企画部
  • 王子ホールディングス広報IR部
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顧客
  • 安全安心な製品・サービスの提供
  • 長期的な信頼関係の構築
  • コーポレートサイトからのお問い合わせ対応(随時)
  • グループ会社お客様相談室でのお問い合わせ対応(随時)
  • 製品安全に関するお問い合わせ対応(商流を通じて随時)
  • 木質原料に関するお問い合わせ対応(随時)
  • 営業活動
  • 各社WEBサイト、ソーシャルメディア
  • 展示会など
  • 王子ホールディングス広報IR部
  • グループ各社
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取引先
  • 環境や社会に配慮したCSR調達の推進
  • 資材調達活動
  • サプライヤーサステナビリティ調査
  • コーポレートサイトからのお問い合わせ対応(随時)
  • グループ各社
  • 王子ホールディングスサステナビリティ推進部
従業員
  • 人権の尊重
  • 多様な働き方を含めた多様性の促進
  • 人材の育成・活用
  • 安全衛生の推進
  • 労使の相互理解促進
  • 企業行動規範、人権方針の策定
  • 人事評価制度、キャリア&ディベロップメント面談(定期的)
  • 従業員満足度調査の実施
  • 従業員向け各種アンケートの実施
  • 従業員向け各種セミナーの実施
  • 社内報の発行(毎月)
  • イントラネットを活用した情報発信
  • 表彰制度の実施
  • 労使協議(定期的)
  • 中央安全衛生委員会の実施
  • 王子マネジメントオフィスグループ人事本部
  • 王子マネジメントオフィスダイバーシティ推進室
  • 王子ホールディングス広報IR部
  • 王子ホールディングス安全部
  • 王子ホールディングスコンプライアンス部
  • グループ各社
地域社会
  • 環境活動
  • 環境教育
  • 文化交流
  • 雇用創出
  • 医療・教育支援
 
  • グループ各社拠点
  • 王子ホールディングス広報IR部
  • 王子ホールディングスサステナビリティ推進部

株主・投資家とのコミュニケーション

投資家の皆様へ

私たちは国内外の投資家や証券アナリストの皆様に対しては、決算説明会の開催や個別取材対応などを通じて積極的にコミュニケーションを図っています。

2023年度の主なIR活動は以下のとおりです。

活動内容 開催時期 参加者数
決算説明会 5月、11月 延べ159人
スモールミーティング 2月、8月 延べ56人
個別取材対応 年間通じて随時 延べ144回
個人投資家向けIR説明会 3月 388人

王子ホールディングスのコーポレートサイトでは、コーポレート・ガバナンス報告書、統合報告書、決算短信などの各種決算資料、決算説明会資料を掲載し、適時適切な情報開示を行っています。

株主の皆様へ

株主総会招集通知は、株主の皆様が総会議案を十分に検討できるよう、開催日の3週間前の発送を原則としております。また、発送前に当社ホームページに英訳版と共に掲載しています。
電磁的方法による議決権の行使として、インターネットによる議決権の行使が可能となっており、機関投資家の皆様には、株式会社ICJが運営する「議決権電子行使プラットフォーム」もご利用いただけます。
株主総会における事業報告については、ナレーションおよびモニター使用等によるビジュアル化により、解り易い説明に努めています。

顧客とのコミュニケーション

王子グループでは、日頃の営業活動だけでなく、展示会への出展、コーポレートサイトのお問い合わせフォームやグループ各社のお問い合わせ窓口を通じて、顧客の皆様ときめ細かいコミュニケーションを図っています。
また、製品の安全に関するお問い合わせについては、調査報告書、製品情報シート等の提供を行い、顧客への適切な情報提供にも努めています。
(2022年度 製品安全に関するお問い合わせ件数:18,805件)
(2022年度 木質原料に関するお問い合わせ件数:267件)

取引先とのコミュニケーション

王子グループ・サプライチェーン・サステナビリティ行動指針の制定と運用

王子グループでは、全ての原材料調達において守るべき項目を定めた「王子グループ・サプライチェーン・サステナビリティ行動指針」のもと、サプライヤーの皆様のご協力を得て、環境や社会に配慮したサステナビリティ調達を推進しています。
さらに木材原料については、違法伐採問題や生物多様性など、他の調達資源よりも確認すべき事項が多いため、「木材原料の調達指針」を定めています。

「ホワイト物流」推進運動への賛同

王子グループは国土交通省・経済産業省・農林水産省が参加を呼び掛けている「ホワイト物流」推進運動に賛同し、持続可能な物流の実現に向けた「自主行動宣言」を提出しています。

自主行動宣言に掲げた15の項目について取り組み、トラック輸送における「物流生産性の向上」「物流の安定化」を図るとともに「二酸化炭素排出量の削減」の実現を目指してまいります。
これからも物流事業者の皆様の意見も取り入れ、物流事情の改善に対し、様々な提案、改善を実施していきたいと考えております。

自主行動宣言内容(抜粋)

  1. トラック輸送に対する改善提案と改善に向けての協力、リードタイムの延長、入出庫情報の事前開示、積み込み時間短縮につながる改善 等
  2. 運送契約の書面化ならびに法令遵守、運送契約書面化の徹底、下請け取引の適正化 等
  3. 積み込み時や輸送時における安全の確保 等

「ホワイト物流」推進運動とは

トラック運転者不足が深刻になっていることに対応し、国民生活や産業活動に必要な物流を安定的に確保するとともに、経済の成長に寄与することを目的とした、「トラック輸送の生産性の向上・物流の効率化」、「女性や60代以上の運転者等も働きやすい、労働環境の実現」に取り組む運動です。

「パートナーシップ構築宣言」の公表

王子グループは、内閣府、中小企業庁などによる「パートナーシップ構築宣言」の趣旨に賛同し、「パートナーシップ構築宣言」を公表しています。

王子グループは「王子グループ企業行動憲章・行動規範」および「王子グループ・サプライチェーン・サステナビリティ行動指針」に則り、公正かつ適正な取引、責任ある調達の遵守、ESGの取り組み推進に努めてまいりました。
今後もコーポレートガバナンスの強化をより一層推進することで、全てのステークホルダーの皆様に対する責務を果たしてまいります。

パートナーシップ構築宣言

詳細は当社宣言文、および、「パートナーシップ構築宣言」ポータルサイトをご覧下さい。

「パートナーシップ構築宣言」とは

  1. サプライチェーン全体の共存共栄と規模・系列等を越えた新たな連携、
  2. 親事業者と下請事業者の望ましい取引慣行(下請中小企業振興法に基づく「振興基準」)の遵守、

などを宣言するものです。

従業員とのコミュニケーション

社内報、イントラネットの活用

王子グループでは、WEB版のグループ社内報「OJI today+」(日本語版・英語版)を毎月発行し、国内外の従業員へ配信すると共に、社内イントラネットでの情報共有に取り組んでいます。
グループ内情報の共有による相互理解の促進、中期経営計画達成に向けた従業員のモチベーション向上を目的とし、経営メッセージや事業活動・研究活動等のグループ内トピックス、「環境・安全・コンプライアンス」やダイバーシティ推進の取り組み等の重要テーマを選定し、絶えず情報発信を行っています。拠点数や事業規模がグローバルに拡大していくなかで、グループの求心力としての役割を担い、帰属意識の向上に繋がるような情報発信を目指しています。

内部通報制度

王子グループでは、グループ全役員・従業員(パート・アルバイトを含む)を対象とした、法令違反・不正行為の未然防止、早期発見による是正を目的とした相談、通報ができる「企業倫理ヘルプライン」をグループ内部通報規定に基づき運用しています。通報窓口を社内(王子ホールディングスコンプライアンス部内)と社外(弁護士事務所)に設け、法令違反、ハラスメントや差別等の人権侵害、贈収賄を含む腐敗行為等の不正行為を早期に把握、是正しています。また、従業員の日々のコンプライアンスに関する不安の解消に努めています。

「経団連自然保護協議会」とのエンゲージメント

経団連は、地球サミット(国連環境開発会議)が開催された1992年に、『経団連地球環境憲章(1991年)』の考えを実践する組織として、経団連自然保護基金と経団連自然保護協議会を創設し、以降、様々な生物多様性保全活動を展開しています。
王子グループは、「経団連生物多様性宣言・行動指針」に賛同し、経団連本協議会に常任委員(副会長、委員)として参画しており、参画企業の役割として、グループ企業はもとより、サプライチェーン全体を通じて、生物多様性・生態系を含む自然資本の保全・再興に取り組んでいます。

「生物多様性の保全」に関するステークホルダーエンゲージメントの取り組み内容

こちらの表は横にスクロールしてご覧いただけます。
主な
ステークホルダー
ステークホルダーらの
関心・期待
取り組み内容・成果・影響 地域
現地NPO
行政
絶滅危惧種「イトウ」の保護
  • 猿払山林の河川域に2,600ヘクタールの保護区域を指定しました。
  • 人工物の除去を行い、「イトウ」の遡上を妨げる要因を削減しました。
  • 産卵床や遡上する個体数の調査を行いました。

これらの取り組みを継続的に行うことで、「イトウ」の保護と生息地の回復に貢献しています。

北海道猿払社有林
地域社会
生態系トラスト協会
絶滅危惧種「ヤイロチョウ」の保護
  • 「ヤイロチョウ」は、体長約20cmの渡り鳥で、絶滅危惧種IB類に指定されています。
  • 「ヤイロチョウ」保護区に隣接している社有林260haを保護区に指定し、2016年8月に公益社団法人 生態系トラスト協会と「ヤイロチョウ保護協定」を締結しました。
  • 協力団体と連携し、「ヤイロチョウ」の保護活動を推進しています。
  • これらの取り組みを継続的に行うことで、「ヤイロチョウ」の保護と生息地の維持に貢献しています。
高知県木屋ヶ内社有林
地域社会 特別天然記念物(高山植物)の保全
  • アポイ岳の高山植物群落は、国の特別天然記念物に指定されています。
  • 地元では、踏み荒らしを防ぐための登山道整備や盗掘を防ぐためのパトロール、再生実験などの取り組みを官民一体で継続しています。
  • 高山植物の再生の場を無償で提供するなどの支援活動を実施しています。
  • これらの取り組みを継続的に行うことで、アポイ岳の高山植物群落の保護と再生に貢献しています。
北海道様似社有林
平取アイヌ協会
市政
先住民族
森林の保全およびアイヌ文化の継承
  • 北海道平取町の社有林において、当該地域の価値を生かすため、平取アイヌ協会と平取町と対話を重ね、2017年に三者協定」を締結し、森林の保全およびアイヌ文化の継承に努めています。
北海道平取町社有林
地域社会
政府機関、市政
先住民族
再生可能エネルギーの導入促進と地域における有効活用
  • 稚内市タツナラシ山を含む自社グループ所有地において、風力発電事業を計画しています。このプロジェクトは、クリーンエネルギーの発電を通じ、地球温暖化防止とエネルギーの安定供給の取組みに寄与するとともに、事業を通じて地域経済の発展・活性化に貢献することを目的としています。
  • 本取り組みにおいては、FPIC(Free, Prior and Informed Consent)の概念および環境影響評価法に基づき、環境アセスメント方法書の公告および縦覧を2024年6月11日から2024年7月10日の間で実施しました。この期間中、地域住民の皆様に対して情報提供を行い、意見を伺いました。
  • また、住民説明会を開催し、プロジェクトの詳細や環境への影響について説明しました。
北海道稚内タツナラシ山
地域社会 環境と地域文化の向上、回復、保護
  • 王子グループのPan Pac社は2019年に環境基金を設立し、毎年10万NZドルを拠出しています。
  • 在来種の植物保全のための種子の採取・管理、種苗の育成や、動植物の保全のための害獣および捕食者の制御等など、各種プロジェクトを継続しています。
  • 企業と地域社会の間でパートナーシップを築き、環境基金が支援しているプロジェクトを通じて地域社会にポジティブな影響を与えています。
ニュージーランド
地域社会
ニュージーランド環境省
キウイ保護団体
希少動物「キウイ」の保護活動
  • 王子グループのPan Pac社では、ニュージーランド環境省や市民ボランティアなどと共同で、希少動物である「キウイ」の保護活動を行っています
  • 「キウイ幼鳥」の保護を目的とし、約40haの保護区を設けています
  • 周辺地域から幼鳥や卵を捕獲し、保護区で育成後、野生に戻しています

これらの取り組みを継続することで、キウイの保護と増殖、そして野生への復帰が促されています

ニュージーランド
地域社会
政府機関
先住民族
自然林の保護・回復
  • 王子グループのPan Pac社(以下、同社)のWhirinaki工場の北には、総面積298haのうち約23%(68ha)の自然林があり、政府機関と協力して、この自然林を保護区に指定しています。
  • この保護区はホークスベイ地域固有の樹種で構成され、生態的・文化的な価値が高いとされています。
  • 同社は専門家と協力して稀少な種子を採取し、地域およびニュージーランド国内の自然林再生プログラムを支援しています。
  • 同社はこの保護区を郊外学習の場として活用しています(先住民族を含む地域住民 他を対象)
  • 2021年6月、同社は政府の自然保護基金から資金援助を受け、保護区にフェンスを設置し、さらに12haの裸地に郷土植物を植えることで森林再生を促進していきます。
ニュージーランド
地域社会
地元NGO
大学
絶滅危惧種の「ムトゥン」の保護
  • 王子グループのCENIBRA社は、25万haの社有林を保有・管理し、そのうち10万haを保護林エリアとして維持しており、その中の560haは民間自然遺産保護区として国に認定されています。
  • 定期的なモニタリング調査により、2020年までに絶滅危惧種を含む397種の野鳥と68種の中大型哺乳類が観察されています。
  • 絶滅危惧種であるムトゥンなどの野鳥を対象に、地元NGOと協力して繁殖・飼育し、自然に返す活動を実施しており、これまでに計7種480羽の放鳥が行われ、300羽以上の野生化した個体が誕生しています。
  • 野生生物の生息地をつなぐ緑の回廊プログラムなども実施しています。
  • 今後、州の協力を得て、自社林に隣接する州立公園にも放鳥する計画を進めており、絶滅危惧種の個体数増加と生息地拡大を目指しています。
  • これらの取り組みを継続的に行うことで、絶滅危惧種の保護と生息地拡大、さらには生態系の保護・保全に貢献しています。
ブラジル