王子グループでは、廃棄物の削減、再利用、およびリサイクルを実施しています。製造工程で発生する廃棄物を最小限に抑え、適切な処理とリサイクル・有効利用を行うことで、サーキュラーエコノミー移行へ貢献し、環境への影響を減らしています。
有効利用率国内99%、海外95%以上という明確な目標(最終処分率国内1%、海外5%以下)を掲げ、最終処分量(埋立量)を削減しています。
廃棄物の保管・管理(表示、分別など)、自社処分の適切な対応、委託(契約書、マニフェスト)など廃棄物の処理に関する法令違反、罰則金の発生はありません。
廃棄物には、紙の製造段階で発生する製紙スラッジ、加工工程で発生する端材、燃料燃焼時に発生する焼却灰などがあります。これらの廃棄物は、無害化など適切な処理を行ない、有効利用しています。
国内では主に焼却灰をセメントや路盤材の原料として利用しています。海外では製紙スラッジの肥料化などを行っています。今後、廃棄物発生量の削減とともに、有効利用のさらなる拡大に努めます。
2023年度の廃棄物有効利用率※は、国内99.0%、海外86.4%でした。
今後も、製造工程で使用する用水からの原料回収と再利用、生産工程で使用する電力、熱を得るために燃料燃焼によって発生する燃焼灰の有効利用として、路盤材などへの有効利用を推進し、環境負荷の低減に努めてまいります。
また、当社は会員となっている日本製紙連合会の「環境行動計画(廃棄物対策)」 「揮発性有機化合物(VOC)の排出管理状況に関するフォローアップ」に参画し、削減を推進しています。
他社との協働として、静岡県周辺の王子グループの事業会社は、事業場で発生する排水汚泥を最終処分場にて処理をしていましたが(埋立て)、その汚泥を廃棄物処理の免許を有する板紙会社の焼却炉にて焼却することにより、板紙会社は熱エネルギー(蒸気)を得るとともに埋め立て処分量を削減させる取り組みなども行っています。
当社グループの主力事業の1つ包装資材分野においては、プラスチック製品から環境配慮型紙製品への置換を通じ、2023年度には約3,000tの社会全体のプラスチック削減に寄与しました。今後、2030年度までに約5,000tまで拡販し、脱プラスチック社会、サーキュラーエコノミーへの移行に貢献していきます。
グループ内では王子ネピアにおいて包装資材の脱プラスチック化を実施しています。
当社グループから排出される廃プラスチックの90%以上は、紙・板紙の原料古紙に混入したプラスチックに由来するものです。
各製造拠点ではこれらを積極的に有効利用し、2023年度は約98%を再資源化(サーマルリサイクル含む)しました。
今後、2030年度までに再資源化率100%を達成する目標を設定しています。
未来に向けたリサイクルとして、プラスチック包装の紙化など環境配慮型紙製品の拡販を推進し、社会全体で使用されるプラスチックを削減します。
2023年度の当社グループ製造拠点からの廃プラスチック排出量は73,642tでした。約98%にあたる72,419tを再資源化(サーマルリサイクル含む)。未再資源化量は1,215tとなりました。
表. 2023年度多量排出事業者10者※1の「目標」「排出量」「再資源化等量」及び環境配慮型紙製品販売量実績
単位:有姿トン、〔 〕:総排出量比率
2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | 2030年度 (目標) |
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廃プラスチック総排出量 | 74,426 | 75,684 | 73,642 | |
(うち原料古紙混入量) | (67,696) | (68,984) | (68,984) | |
再資源化等量 | 69,678〔94%〕 | 73,798〔98%〕 | 72,419〔98%〕 | 〔100%〕 |
(うちマテリアル・ケミカルリサイクル) | (804) | (763) | (282) | |
未再資源化量 | 4,749〔6%〕 | 1,886〔2%〕 | 1,215〔2%〕 | 〔0%〕 |
環境配慮型紙製品販売量 | 1,904 | 3,312 | 3,297 | 5,000以上 |
特定プラスチック使用製品提供事業者であるグランドホテルニュー王子は、生活環境の保全及び健全な発展に寄与することを目的として、特定12品目に対して、合理化の目標を設定し削減を実施しています。