2022年度は、連結会社と、サプライヤー・サステナビリティ調査対象のうち海外の木材原料サプライヤーを対象に、人権や労働慣行を確認する人権アセスメントを実施しました。重大な人権リスクは特定されませんでしたが、潜在的な人権リスクとなりうる組織上の問題点(人権関連の責任部署や担当が不明瞭など)がある事業所については改善を依頼しました。
日本国内での外国籍労働者の労働環境の把握のため、国内連結会社92社を対象に、外国籍社員労働者(技能実習生、派遣社員を含む)の雇用状況や関係法令等の遵守状況について、調査を実施しました。外国籍労働者を雇用する23社において、法令遵守、処遇面で問題は認められませんでした。
人権アセスメントでは重大なリスクは特定されませんでしたが、経済産業省「人権尊重のためのガイドライン」で外国人、女性や子ども、障がい者、先住民族等が脆弱な立場に置かれることが多いとされていることから、本年度の潜在的な人権リスク調査の対象を「技能実習生を含む外国籍労働者雇用事業所」とし、社外専門家(経済人コー円卓会議(CRT)日本委員会)によるインタビュー調査を、グループ会社の王子パッケージングで実施しました。
王子パッケージング技能実習生:8名
CRTからは、労働時間・賃金・健康と安全・コミュニケーション等について大きな問題はなく、良好な信頼関係を構築できていることが確認できたとの報告を受けました。
CRTのアドバイスにより、本インタビューの結果をベストプラクティスとして当社グループ内で事例共有したほか、技能実習生を受入れている4社に、労働慣行等の状況確認を行いました。概ね良好でしたが、給与明細や事業場内災害防止標識が日本語表記のみの事業所があることがわかり、改善ポイントを共有し、今後の改善意向等を確認しました。
グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパンの人権教育分科会、ヒューマン・ライツ・デュー・ディリジェンス分科会に参加し、他企業、NPO等の有識者と情報交換を実施しました。