海外事業展開に伴い、海外のサプライヤーが急増。これを受けて「王子グループ ・サプライチェーン・サステナビリティ行動指針」および「⽊材原料の調達指針」について運⽤状況の確認に加え、2020年度より、主要サプライヤーを対象としたサステナビリティ調査を⾏っています。本調査のプログラムは代表取締役社長が委員長であり、執行責任がある取締役、独立した社外取締役から構成されるサステナビリティ推進委員会が監督しています。
目標 |
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実績 |
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2022年度は、2021年度までに実施した「古紙・パルプ・加工原紙・チップ・薬品・燃料(PKS、RPF、他)」のサプライヤーに加え、2022年度は「化石燃料・副資材(フィルム基材、インキ 他)」のサプライヤー(213社)を対象に、サステナビリティ調査を行い、120社から回答が得られました。また、2020~2022年度、トータル895社に対する調査結果は、以下のとおりです。回答サプライヤー数:548社(回答率:約61.2%)。
当調査は、ESGの観点から成る8項目についてアンケート方式で実施しました。
コーポレートガバナンス、人権、労働等全8項目を合計した全体の平均点は481点(満点800点)で約60%の得点率となりました。また、平均点の高い項目は「労働」の68点である一方、平均点の低い項目は、「コーポレートガバナンス」の53点でした。なお、2022年度の調査では、Dランク10社、Eランク3社となりました。また、購入原紙に含有される木材パルプ(原紙メーカー調達)に関してのサステナビリティ調査も行いました。
エンゲージメントおよび今後の取り組み
サプライヤー・サステナビリティ調査における回答結果フィードバックの際、「王子グループ ・サプライチェーン・サステナビリティ行動指針」記載項目の遵守・実行の要請を含めたフォローアップ教育を行い、継続的な向上に努めています。
今後、回答率の向上に努めるとともに平均点を大幅に下回るサプライヤーについては、アセスメントを継続するとともに重点サプライヤーについては、人権・環境デューデリジェンスの対象とし、段階的に取り組んでいきます。
得点ランク | 基準 | 件数 |
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Sランク | 750以上 | 24 |
Aランク | 650以上750未満 | 45 |
Bランク | 500以上650未満 | 235 |
Cランク | 250以上500未満 | 175 |
Dランク | 100以上250未満 | 37 |
Eランク | 100未満 | 32 |
合計 | 800点満点 | 548 |
2022年度、従前調査対象としていなかった購入原紙に含有される木材パルプ(原紙メーカー調達)に使用されている木材の合法性に関する調査を行いました。購入原紙:570銘柄に対し、「森林認証等を取得し、合法性が確認できている」木材を使用した銘柄は526銘柄(92.3%)でした。尚、使用木材の由来が不明な銘柄について、2023年度内に使用木材の合法性が確認できている原紙への切り替えを予定しています。
銘柄数 | 割合 | 備考 | |
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購入原紙 | 570 | 100% | |
<内訳> | |||
使用木材の合法性が確認できている原紙 | 526 | 92.3% | 森林認証を取得 |
使用木材の由来が不明な原紙 | 5 | 0.9% | 2023年度内に切替予定 |
その他 | 39 | 6.8% | 顧客指定原紙 |
人権に関しては、下記①~③の課題を抽出しています。
①~③に該当するサプライヤーに対しては、調査結果のフィードバックを通じて、「王子グループ ・サプライチェーン・サステナビリティ行動指針」に基づく、人権擁護、労働者の権利保護等への積極的な配慮(実行)を要請していきます。また、今後、重点サプライヤーを対象として段階的に、人権デュー・ディリジェンスも実施します。