王子グループでは、全ての従業員に対して、経営理念、存在意義(パーパス)、人財理念など核となるものについては共通の価値観を求めています。
さらに王子グループは、人種、国籍、民族、出身地、思想信条、価値観、宗教、年齢、性別、性的指向、性自認、障がい、社会的身分、社会的地位等にかかわらず、従業員一人ひとりの多様な価値観、発想、能力を最大限に活用し、互いに成長することで、企業の競争力強化に結びつく「個人・組織の活性化」に向け「インクルージョン&ダイバーシティ」を推進しています。
具体的方針としては、「多様な人財の能力開発・キャリア形成」「ワークライフマネジメント向上(多様な働き方・健康経営)」「従業員一人ひとりの意識(行動)改革、管理職による部下の成長・進化を促すマネジメント」を掲げており、活動の評価指標として意識調査を実施しています。
サステナビリティ推進委員会において、半期ごとに、グループを横断したダイバーシティ推進方針・目標の共有を行うとともに、グループCEOを最高健康責任者とし、健康経営に取り組んでいます。
女性活躍推進については、国内従業員301名以上の国内連結子会社16社を対象に、女性管理職比率5.5%(2025年3月末)を目標に取り組んでいます。2024年3月末時点で女性管理職比率は3.9%となっています。また、王子グループ主要会社の新卒採用総合職は、優秀人財の確保や業務効率化の観点から、2018年度より王子マネジメントオフィス㈱にて一括で採用しており、新卒採用女性総合職比率30%以上を目標とし、将来の女性管理職候補の人財確保に努めています。2024年度は、28名を採用し、新卒採用女性総合職比率は40.6%でした。併せて性差のない育成を目指し、管理職手前の男女総合職を対象とした「キャリアアップ総合職研修」などを実施し育成を図るとともに、保育園「ネピア ソダテラス」の開設(東京都江戸川区)や、早期育児休職復帰者への保育所補助制度などにより、従業員の仕事と育児の両立を支援しています。
保育園「ネピア ソダテラス」は、上述の従業員の仕事と育児の両立支援の他、企業の社会的責任から待機児童対策に寄与することも目的としており、当社グループ従業員だけでなく、地域住民の方々にもご利用いただいています。(2024年3月末現在 従業員子女6名、地域住民子女14名)
王子グループ 2025年3月末目標
(国内グループ16社)
5.5%
※ 王子ホールディングス単体での目標は12.0%
障がい者雇用については、2007年7月に知的障がい者を主体とした障害者雇用促進法の特例子会社「王子クリーンメイト(本社ビル清掃業務)」を設立する等、積極的に取り組んできました。「グループ適用制度(関係会社特例)が適用される6社(王子ホールディングスを含む)での障がい者雇用率2.48%(2024年6月1日現在)で法定雇用率(2.5%)の達成へ向けて今後もさらなる障がい者の雇用拡大を推進していきます。
2017年度 | 2018年度 | 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | |
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国内グループ適用6社(%) | 2.03 | 2.17 | 2.27 | 2.31 | 2.35 | 2.51 | 2.48 |
国内グループ(%) | 1.83 | 1.91 | 2.01 | 2.04 | 2.10 | 2.20 | 2.19 |
経営戦略の迅速な実現に向けた人財の確保を目的に、キャリア採用を継続的に実施しており、2023年度に54名(王子マネジメントオフィス㈱による採用者)を採用し、うち28名が管理職として活躍しています。今後も一定数を継続して採用し、管理職への登用も進めていきます。また、アルムナイ人財(定年退職者以外の退職者で再入社した者)の活用として、社外で有効な経験を積んだ人財の登用も進めています。
多様性の実現において、グローバル人財の育成を重要なテーマとして位置付けています。王子グループ国内主要会社の新卒総合職は、優秀人財の確保などの観点より、王子マネジメントオフィス(株)にて一括で採用しており、国内グループ会社の将来の管理職候補として、2024年度は3名の外国籍総合職を採用しています。今後も一定数を継続して採用し、管理職への登用も進めていきます。2024年3月時点の外国籍総合職は22名で、そのうち9名が管理職として海外グループ会社の現地事業の運営管理等を行っています。また、外国籍従業員同士のコミュニケーションの場や、人事担当者等に相談しやすい環境を整備するなど、各自が能力を発揮しやすい環境づくりに努めています。
王子グループの従業員約38千名のうち、海外グループ会社従業員比率は57.5%(2024年3月末時点)となっており、海外グループ会社の経営者や管理職は、現地採用者が中心となっています。2019年には、外国籍従業員を当社のグループ経営委員として登用しました。
段ボール・紙器加工事業分野においては、ベトナム、タイ等から多くの外国人技能実習生(含む海外現地法人従業員)を採用し、グループ内で活躍できるような体制を作っています。
「王子グループ企業行動憲章」「王子グループ行動規範」に基づき、王子グループにおいて、性的マイノリティの当事者を含めて、多様な人財が活躍できる職場環境を醸成することを目的として、「王子グループLGBTQハンドブック」を作成しました。また、2024年4月1日より性的マイノリティに関する外部相談窓口(王子グループ全従業員対象)を設置しています。