王子グループは、多くの火力発電所を有しており、化石燃料、廃棄物燃料、再生可能燃料を、直接燃焼して得られた電気や熱エネルギーを自家使用するとともに地域へ供給しています。直接燃焼によって発生する化学物質の大気への排出量は、法規制値以上の厳しい自主管理値で設定しており、自主管理値を超えた場合は、操業を停止するなどの汚染予防に努めています。
2019年度の排気浄化の目標は、
としており、いずれも目標を達成しており、基準年(2013年)対比の目標達成率は、SOxが119%、VOCは191%となりました。
削減目標の進捗
売上高あたりの原単位 | 2019年度 | 2020年度 | |||
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目標 | 実績 | 評価 | 目標 | ||
SOx | Kg-SO2換算/百万円 | 4.08以下 | 3.78 | ◯ | 対前年比1%削減 |
VOC | Kg/百万円 | 0.61以下 | 0.32 | ◯ | 2010年度値以下 |
燃焼ボイラーの構造、脱硫設備、集じん設備などの技術進歩への対応、操業技術により、化学物質やばいじんの排出量を低減しています。継続的な操業改善、負荷物質低減設備の徹底した管理を行い今後も汚染予防対策を進めていくとともに、2020年度の目標達成に向けて取り組んでいきます。
揮発性有機化合物(VOC:volatile organic compounds)は、光化学オキシダントの原因の一つとされています。VOCとは、揮発性を有し、大気中で気体状となる有機化合物の総称であり、トルエン、キシレン、酢酸エチルなど多種多様な物質が含まれます。王子グループでは、2010年までにVOC排出量を燃焼設備や吸着設備による削減を行ってきました。それ以降、2010年の売上高あたりのVOC排出量原単位(0.61排出量kg/百万円)の維持・管理を年度毎の目標として取り組んでいます。その結果、2013年以降も2010年のVOC排出量原単位と同等の水準を維持しています。